2005年11月 バックナンバー

無題

赤ん坊の身体がこんなにもふわふわしていることを知っているなら

そんな簡単に人を殺せないはずだろ

立つどころか寝返りさえ出来なかったことを思い返せば

そんなしゃあしゃあとウソ並べられないだろ

ちったぁ、まともなことしろや


fea

もう待てない。

戦うしかない。


無題

発明

発見などは

えてしてこんな瞬間から生まれるものなんだ

かの賢人も言ってるではないか


中高生のような恋愛

ガクの生まれ育った島で、わたしとガクは二人きりで生活を始めた。

おどろくほど何もかもがそのままの状態で残っていたその島では、生きていくのに何ひとつ不自由なことはなかった。わたしの身体の変調をのぞいては。

わたしにはアンテナのようなものが備わっていて、そこに様々なな情報が入ってくる。その情報とは、世界中で起きている破壊に関する情報だ。

その破壊スピードが、倍倍で速くなっている。そして、わたしの身体も再度蝕まれていく。丘の上の鍼灸院で受けた施術によって、かなりの回復を得ていたのだけど、どうも元の状態、いやそれ以下になってしまったようだ。身体中の関節がミシミシと音を立てるのが分かるから。

だけど、身体が動かなくなることはなかった。ガクがいたから。中高生のような恋愛だとガクは言う。社会との繋がりを持ち得なかったわたしには、ガクの言う中高生の恋愛がどんなものか分からないけど、それは相手を想う感情が頭の中のほぼすべてを満たすような恋愛らしい。じゃあ、相手以外の誰かが侵入してくる恋愛とはどんな人の恋愛なのと尋ねるとガクは、ちょっとだけ怒った顔をして

「今この時にも、どんどんケイの身体を蝕むことをするようなことをしている大人たちだ。」

と言った。さらに

「このままずっと、このままでいたい。だけど、このままずっとはありえないし、このままではいけない。」

そう言うと、ちょっと出かけてくると言い残して、そのまま10日間が過ぎた。

わたしは、ただ待つ。それだけしか出来ない。電気がなく、水が美味しいこの島で