2005年05月 バックナンバー

新郎・神父

「新郎さ~ん、肩に力入ってますよ~。」

今日は、足かけ10年、波瀾万丈の恋愛期間を経てのハレの日。

そう、おれとあいつの結婚式だ。

そりゃ、肩に力も入るってもんよ。

力を抜こうとすればするほど、力が入る。

あいつも同じようだ。

俺が握る手の力を強めれば、あいつもそれ以上の力で返してくる。

ん????

気が付けば、おれは彼女の手の上に乗っかっていた。

燃焼系、燃焼系、アミノ式…

そんなつもりじゃないけど…。

周囲の人々は大爆笑。

「あいつ、もう手のひらの上で転がされてるよ…。」

うるせ~。

うちは亭主関白なんだよ。

小遣いは、毎日500円だけどな…。


僕ら兄弟は小さなころ、いつも同じ靴を履いていた。

「ピッチングで大事なのは、“足の運び”だぞ。」

という親父の教えに沿ったもの。

学校から帰ると、僕らは日が暮れるまで

ただひたすら相手のグラブにボールを投げ込んだ。

軸足のつまさきにためた力を腕に上手く伝えることを意識して。

そして、靴が破れてくる箇所の位置、大きさを親父が毎日チェックする。

親父が言うには、親指と人差し指の付け根より指1本分足首側の位置から

三角形と楕円形を足したような形に破れていくのが理想と教わった。

兄弟で競争をさせたかったのだろう。

僕らはいつも同じ靴を同じ日にはき始め、毎日親父のチェックを受けた。

「何度言ったら分かるんだ!そんなに靴を無駄にするなら、裸足でやるか?」

毎日、毎日そうな風に怒られた。

だから、僕ら兄弟はその部分に全神経を集中して相手のグラブをめがけてボールを投げ続けた。

その甲斐あって、兄11歳・弟10歳のとき、その技術を習得した。

そして、おそろいの野球専用シューズを買ってもらった。

僕らの夢は、もちろん甲子園に出場してプロ野球選手になることだった。

現在、僕は毎日スニーカーで過ごし、弟は革靴で過ごす。

結局、、高校時代は兄弟でバンド活動に夢中になり

大人になって、それぞれの道を歩んだ。

小さなころの写真を見ると、いつも最初に靴に目がいく。

いつから、同じ靴をはかなくなったのだろう。


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凛とした空気の中で

目を軽く見ひらき背筋を伸ばす時間

そんなときの自分を

ちょっとだけ愛おしく思う自分は

良い歳のとりかたをしているのだろうかと思う


曲当てジェスチャー

最近、はやっている遊び…“曲当てジェスチャー”

AがBにお題の曲名を耳打ちし、それをジェスチャーによってBが他の人に伝えるという

なんとも他愛のない遊びなんだけど、お酒が入ると盛り上がること盛り上がること!

で、これがちょっと前に飲んでいるときの模様

ちなみにこのときのお題は…

「LIGHT MY FIRE(ハートに火をつけて)/THE DOORS」

これだけで、かなりもだえ苦しんだのに、彼は


「BURN/DEEP PURPLE」

で、30分後に同じことをしていた(笑)。

そのまま、火を噴く日になったしまった彼は、


「燃えろいい女/ツイスト」

をリクエストされ、悶絶していた…。

合掌…


ネジをゆるめるように

この封筒の中に指令が入っている

その指令を男に伝え

俺は次の場所に行く

今日の指令は、ここから2キロ離れた山の地盤を弛めるもの

地球の地盤は、数少ないネジでしめられたコルクボードの集合体のようなもの

もろいものをやんわりとつないでいるだけ

そのつないでいるネジをゆるめてくるのだ

ケイは今頃なにをしているのだろうか

ねじをゆるめる俺を見たらどんな顔をするのだろうか

俺もケイも逃れられない宿命のようなものを背負って生まれてしまった

宿命を変えることは出来ないのだろうか

自由になりた


うつむくと空が見えた

あの人からの連絡が最近、途絶え気味だ。それまでは、3日に1度は連絡をくれていたのに、それがだんだんペースダウンしていき、10日前の連絡を最後に今日にいたっている。

蓮島の海は、春を迎えて少しだけ潮の香りを強くなった。わたしは、この移り変わりを今年ほど感じたことはない。生命の波動のようなものとシンクロしてしまう。海の向こうから渡ってくる香りに、ガクの匂いを感じるのだ。わたしの知らない、知ってはいけない土地からやってくるガクの匂い。

いちばん最後にあった連絡で、ガクはこう言っていた。

「俺たちは誰にも祝福されない運命なんだ。だけど、それもいいかもしれない。誰もいなくなってしまうかもしれないから。」

わたしは、この蓮島で生まれ、祖母と母親を相次いで亡くした。時々、この島にやってくる男たちは、わたしにとって海鳥たちのようなもので、何もわたしに与えてはくれなかった。ガクを除けば。つまり、誰もいなくなることは怖くない。だけど、誰もいなくなるとはどういうことなのだろう。

わたしもガクもいなくなるのだろうか。

本当は、そのことを聞きたかったのだけど、口に出そうとした瞬間に心がざわざわしてきて言い出せなかった。

これから、わたしとガクはどこに向かい、どこに辿り着くのだろう。

昨日から降り続く雨は、雲の切れ間の青空をそれがすべてであるかのように切り取っていた。


ローカルスター

おれっちは、結構有名人

街を歩くときは、それなりに変装が必要なんだ

どうだ、これだったら誰だか分からないだろう

うけけけけ


ただいま

生きていると、まあ時々つらいこともあるわな
だけど、ぼちぼち復活したぞな
がしがし書き進むぞいなもし
ばしばし写真をよろしくぞなもし
きでらさ~ん