イージー・ゴーイング~頑張りたくないあなたへ/山川健一著
世の中の音が消えるくらい夢中になってカチャカチャやってると、いつのまにか6面がそろったルービックキューブ。そんな気分にさせられた1冊。
(今回は“妄想ブログ”じゃありません。まじめに?“書評”でございます~照)
「楽観的でいいね。」
「いつも前向きだね。」
「毎日がおもしろそうだね。」
そんなふうによく言われる。福岡県下をカバーするステーションでラジオ番組やったり、思い立ったようにすべて借金で歯科クリニックを開業したり、時々活字となった文章がどこかに掲載されたりとローカルレベルではあるけど傍目にはおもしろそうな日常を送っているように見えるのだろう。また、それゆえにそんな風に思われるのだろう。
だけど、実際の僕は、『得体の知れない不安感』と毎日戦っている。その原因は分かっている。結局、不安にさせているのは“自分”なのだ。自分(自己)を認識するために、一番分かりやすい指標は、周囲からの評価だったりするわけで、その評価をよりよくしたいがために自分の行動を自分でコントロールしている。その一方で、何者にもコントロールされたくない自分がいるので、そのコントロールから逃れたいといつももがいている。まあ、日々そんな自分たちの戦いの繰り返しなわけ。
この本は、そんな僕をやさしく導いてくれそうだ。
『頑張れ』よりも『無理しないでね』
山川氏は冒頭から語りかけてくれているから。
こんなことばかり言っているから、誤解を受けるんだと思うけど、僕は30%の力で毎日を過ごすようにしている。僕は頑張ることが嫌いだから。“根性”や“汗”という言葉も嫌い。“根性”や“汗”で頑張らなくても、前進は出来ると思っているし。
それは、自分のスピードを見つけること。ただし、自分の能力は上げていくこと。
自分の能力を上げていくことによって同じ30%でも違うパワーを持つことが出来るし、30%の力でも充分に自分の能力を高めていくことが出来る。そういうことを言いたかったのだけど、「30%の力で毎日を過ごしている」と周囲に漏らすと、イコール怠惰な生活に終始しているととられてしまうみたい。車に例えると、パワー不足の車のアクセルを踏み込んでだした150キロと、強烈なパワーを秘めた車のアクセルを軽く踏んでの150キロは同じようで全く違う。パワー不足の車はすぐに壊れてしまうと思う。さらに、その気になって踏み込んだ後者の車は、あっという間にパワー不足の車を引き離してしまうだろう。自分のポテンシャルは研ぎ澄ますようにあげておく準備はしておくけど、それを誇示することなく、毎日をたんたんと過ごしていきたいということ。簡単なようで難しいけど。
「頑ばらないこともクールだよ。」と、全編に渡って言われているような気がした。そう、なんかこの本は、“言われている”ように語りかけてくる。説教くさくなく。すらすら読めて、読後に整理された自分がいるというか…。
迷っている人、困っている人、悲しんでいる人…僕のまわりにもいっぱいいる。読むことを勧めてみよう。分かりやすく元気になれる本だから。
『イージー・ゴーイング』
頑張りたくないあなたへ
◆目次
はじめに イルカのように泳ぐことができないあなたへ
第一章 ありのままの自分を知るには、どうすればいいの?
○イージー・ゴーイング
○好きなものをノートに書いてみよう
○部屋に置かれた物はすべて魂をもっている
○まず、弱い自分を認めることが大切だ
○その弱さは具体的にどういう性質のものか考えてみる
○小さな頃のことをきちんと思い出そう
○過去を変えることだって不可能ではないんだ
○今までの人生の中で良かった時、悪かった時の自分を研究しよう
○あなたのテーマソング、ぼくの「にゃんちゃん」
○あなた自身があなたを許してあげればいいんだよ
第二章 悲しみ上手になる方法
○好きな曲をひとつ見つけられると、1カ月は元気でいられる
○悲しむことの大切さについて考えようね
○上手に「あきらめる」ことも大事だよ
○右の天使と左の天使
○孤独力に磨きをかけること
○ネガティヴ・シンキングの効用
○頑張ってるのにうまくいかないのはどうして?
○眠れないことを気にしちゃダメだよ
○お風呂場で泣く女
○年をとることを怖がらないでね
○「成功」という名の呪文に騙されちゃいけないよ
第三章 愛されたいと願うあなたへ
○愛されていないのではないかという怖れ
○傷つくのは悪いことじゃないよ
○家族は社会からあなたを守ってくれるシェルターだ
○ぼくらが母親と父親から学ばなければならないもの
○「共依存」のスパイラルを断ち切るために
○「ボーダー」の男女がもつ華やかさと脆さ
○フェアな自己主張、アンフェアな自己主張
○パニック症候群は長くは続かない
第四章 幸福のタネを育てよう
○「私なんて」「もっと○○○なら」なんて言っちゃダメだよ
○あなたの中にも幸福の可能性が眠ってる
○幸福はお金のように貯め込んだり保険をかけたりすることができない
○たとえば記憶力の不思議さを知ることから広がる世界
○右の天使と左の天使の話
○神様のいない僕たち/片岡義男氏とコーヒーを飲んだ午後
○動物達とのふれ合いのなかから
○「イージー・ゴーイング」の王様、ライオン
○あなたはライオン型かトラ型か?
第五章 夢と生き方のスタイル
○現実六割、夢四割と考えよう
○生き方のスタイルをきめて美しく生きていくこと
○光があたったコップのこちら側
○「○○しなくちゃ」からは何も生まれない
○立身出世におさらばしよう
○仕事をする上で大切な最初のこと
○たとえばあなたが編集者だったとしよう
○日本人としてのスタイル(引き算の生き方)
○想いはどこにいくのか
○言霊の力が夢を叶えてくれる
あとがき
おまけ1/僕が、ラジオで紹介しているクラブミュージックの世界は、無数とも思えるほどのインディーズレーベルが存在する。そして、そのレーベルごとに方向性がはっきりしている。だから“レーベル買い”といってアーティストの名前ではなくて、レーベルの名前でレコードを買うことが珍しくない。そういった意味で、著者の山川氏がたちあげた【アメーバブックス】が、“レーベル買い”出来るような出版社になるといいなと思う。
おまけ2/僕は、『1年に1つは満足出来る発表』を目標にしている。昨年、宝島社の“僕たちの好きな村上龍”に文章が掲載されて以来、満足出来る発表が行えてなかった。「今年はこのまま終わりかな」と思っていたところに、この書評企画があり応募。そして昨日、とても勇気の出るメッセージをアメーバブックス編集部の方よりいただき、長々とした文章をアップした。もちろん、これは『満足出来る発表』なので、今年はこれにてOK(笑)。来年もなにか発表するぜぃ!
- 投稿者:airsilky
- 日時:17:30
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