始まりか?終わりか?微妙な瞬間
15年くらい前の話になるけど、ある写真家(T氏)と会うことになった。当時の僕は、FMのオーディションに合格したばかりで、まだ番組は持っていない頃。歯医者になるための大学にも行っていて、ラジオの仕事はしたいけど両立できるかどうか悩んでいた。T氏は、これぞアーティスト!という空気感の人で、今でも僕にとって憧れの存在でもある。
T氏は1枚の写真を出した。
「僕はもともと会社員をしていたんだけど、この写真を撮った時に“写真で生活できる”と確信して、この道に入ったんだよ。」
その写真は、スケートボードを持った少年を横から写したものだった。どこをどのように見たら、その写真から大きな決心が出来るのか分からなかった僕は長い間沈黙しているしかなかった。するとT氏はやさしく笑いながら、こう言った。
「この写真の少年は、“これから歩き出す”のか“歩くのをやめる”のか分からないよね。その微妙な瞬間を捉えることが出来たから決心できたんだ。」
その写真を再度よく見てみると、少年の片足は地面から離れている。確かに離れていて、歩き始めるのか立ち止まるのか判断出来ないシーンだけど…なぜ、その写真によって人生を変える決心が出来たのか分からなかったし、正直なところ今でも分かっていない。
「僕の場合は、この写真がそうだったんだけど、君にもそのうち進むべく道を決定づける何かが目の前に現れる時がくるはず。だから、それまではおおいに悩み、考え、もがくことも大事なんだよ。」
あれから15年くらいがたつけど、いまだにその写真の持っていたパワーは理解出来ていないし、僕の進路を決定づける何かも現れていない。だけど、僕はラジオと歯医者の2つをやり続けている。
いつか、あの写真の意味が分かるときがやってくるのだろうか?
いつか、僕を揺り動かす何かが現れるのだろうか?
あなたにとって、そんな“何か”はもう現れていますか?
で、この写真は…
『女性が男性に鼻ピースを“これからする”のか“終わって抜いている”のか、判断出来ない』微妙な写真(笑)。
あ~、こんなことばかりやっているから、大事で必要なことはいつまでたっても分からないのかな~。
- 投稿者:airsilky
- 日時:17:10
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